津波や風水害の発生時に住民を守ろうと愛媛県の松前町は25日、役場前の5階建てマンション(同町筒井)を災害時の緊急避難場所として使用する協定を、地元の所有者と結んだ。屋上に約120人が避難できるとしている。
 町内は、南海トラフ巨大地震による津波で最大2~3メートルの浸水が想定され、風水害による重信川氾濫のリスクもある。町は同様の協定でエミフルMASAKI(筒井)の西側立体駐車場と、町内の企業が所有する7階建てマンション(同)も緊急避難場所としている。
 町役場であった調印式には、所有者の高野昭子さん(71)が地元の宗意原自主防災会の灘野保会長(78)と出席し、岡本靖町長と協定書を交わした。高野さんは「建物は耐震になっている。近くの方に利用してもらい、少しでも役に立てれば」と願った。